コラーゲンは皮膚の真皮層に多く存在しており、真皮の7割ほどを占めていると言われています。またたんぱく質に分類され、体内のたんぱく質の30パーセント程に含まれているなど、人の体を構成するために必要とされる成分です。中でもコラーゲン全体の40パーセントが皮膚に含まれています。その他は骨や軟骨に含まれることで関節などを守ったり、内臓や血管など体の至る所にも存在しています。
肌をきれいに保つイメージのあるコラーゲンですが、皮膚の真皮層でエラスチンなどと共に弾力性のあるネット状の線維として存在し、網目の状態の内側にヒアルロン酸などを抱えています。ハリのある美しい肌は、このような線維が正常な状態であり、ヒアルロン酸などのうるおい成分が次々に分泌される真皮の健康的な状態によってつくられるものなのです。コラーゲン化粧品と呼ばれる基礎化粧のアイテムが近年では見かけられますが、美肌づくりに欠かせない保湿の高い効果があると一般的には考えられます。コラーゲン分子が水分を多く周囲に保持する機能を持つことから、肌に塗ることで皮膚表面の乾燥を防ぎ水分の蒸発を抑制する化粧品です。
あくまで乾燥から皮膚表面を守護するための機能なので、皮膚の下の真皮層へと分子を届けることは出来ませんが、皮膚へ潤いが欲しい時には向いている基礎化粧品と言えます。また髪や爪などの健康にも関連することなど近年の研究では分かって来ており、美容の分野のみならず様々な分野でも可能性のある成分です。